気がつけば“えほん”

大人になっても、子ども心を持ち続けている私の心を癒やし、元気をくれる素敵な絵本たち。子どもの頃に出会った絵本。あの時に出会った絵本。今日出会った絵本。私の大好きな絵本たちと私のおはなしです。

わらべうた♫ 《あそびましょ》

子どもの頃から、歌うことが大好きでした。
将来なりたい者は?と聞かれれば、迷わず「歌手」と答えていた頃も…🎤♪👸
子どもの頃によく聴いたのは、テレビやラジオで歌われていた歌謡曲
ピンキーとキラーズ」や「ザ・タイガース」を、いつも歌詞の内容もわからず口ずさんでいました。
グループサウンズや演歌、フォークソング🎸にアイドル全盛期。そしてポップミュージックと、時代の流れと共に、耳に入る曲は次々と変化してきたけれど、そのおかげでどんなタイプの曲でも歌えて、80年代のカラオケブームの頃には、マイクを離さないたちでした(笑)😁
だからなのか、私は子ども達と過ごす時、ふとした時につい歌を歌ってしまうのです。お昼寝の時も、ふとした何でもない時も…

音楽は食べることや寝ることの様に、人の生活の中の、真ん中にはないけれど、だけどなくてはならないもの。
昔よく聴いた曲が流れると、時空を超えてその頃に気持ちが戻れたり、心が弱っている時の自分の支えになってくれることもよくあります。

同じように、、赤ちゃんにとっても、きっとお母さんの生の歌声は特別な物なんじゃないかなぁ…と思います。
音痴でも、歌詞が間違っていても、お母さんが歌ってる歌。それは、きっと特別💗

「あそびましょ」という絵本。
パート先の託児所の子ども達が大好きな絵本です。
絵は、丸木俊さん。子ども受けする、アニメチックなタッチでもなく、出てくるクマさんも決してかわいいとは言えない。
だけど、小さな子ども達は、この絵本が大好き💕
子ども達が、手の届かない棚を見上げて、あの本読んで〜と指差す先には、この絵本が…ということかよくよくありました。
他のクマさんではダメ!この絵本のクマさんじゃないと!!というお子さんもいました。
そうすると、どんどん、このクマさんが愛くるしく見えて来るのです。
ページの中で繰り返されるのは、リズムのある、「わらべ唄」。
その唄に合わせて、子ども達も、クマさんとおんなじポーズをとって遊びます。
まさに、「あそびましょ」なんです!!!
私自身、この絵本の楽しさは、子ども達から教わりました。

かつて各家庭にインターホンがなかった時代に、玄関先で、「○○ちゃん、あーそーぼ〜♪」とお友達を呼んでいた私の子ども時代。
唄はいつでも側にあって、それが生活の潤いだったのかもしれません。今の子ども達にわらべ唄なんて〜〜と思われるかもしれません。
いいえ、そんなことはないんです。
子ども達と接して、見ていればわかります。
今の子ども達の身体の中にも、私達が、いえ、そのずっと前の世代の子ども達が慣れ親しんだ様な、優しくてぬくもりのある、それでいてどこか力強さのある、その旋律が宿っているのを感じるのです。
わらべ唄は永遠です。
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「あそびましょ」偕成社
松谷みよ子・作 丸木俊・絵